葬式

愛犬の葬式に行って来ました。
天気は雨。
大雨になったり止んだりと面倒な天気でした。


葬儀屋に行くと、既に愛犬が寝かせてありました。
防腐処理のために氷を入れていたのか全身が湿っていましたが、
毛並みの手触りはいつもと変わりませんでした。
安らかに眠っていました。
普段と同じ表情なので今にも目を覚ましそうです。


焼香をして手を合わせました。
「今までありがとう。これからちょっと熱い思いをするけど我慢してくれよ」と祈りました。


火葬場に連れて行く前に抱きしめて頬ずりしました。
これが最後のスキンシップです。
もう顔を見ることすらできなくなります。
家族の前では静かに泣いていましたが、この時だけは嗚咽を堪えられませんでした。


火葬場は前の方が使用した余熱があり熱かったです。
顔の横にジャーキーを置いて釜の中に入るのを見送りました。


釜の電源を投入。
けたたましい音を上げて動き始めました。
しっかりと見届けて、火葬が終わるまで葬儀屋を離れることに。


指定された時間になったので再び葬儀屋へ。
骨になった愛犬の姿を目にしました。
想像以上に小さくなっていたので驚きました。
しかし、あまりに姿が変わっていたためか涙はありませんでした。
遺骨を黙々と骨壷に収めます。
愛犬の大切な体の一部です。
一欠片たりとも残さないように目を凝らして探しました。


骨壷を持って帰宅。
家族は納骨したがっていますが私は反対です。
愛犬の居場所はこの家であって見ず知らずの場所にある墓ではないと考えるからです。
一度納骨するともう取り出せないとのことなので何とか説得したいところですが多分無理でしょうね。
持ち帰らずにそのまま納骨するつもりのようでしたから。
嫁に行った姉と対面するまでは家に置いておくことで一先ず話が付きましたが、
恐らくそれまででしょう。


ここ数日で何回泣いたか忘れましたが、今は大分落ち着きました。
また思い出して泣いたり胸を掻き毟りたくなるような思いになることはあると思いますが、
激しく取り乱すことはないでしょう。