逝去

昨夜20時0分、愛犬が逝去しました。
16年と7ヶ月の生涯でした。


昨日の15時に母親から呼び出されてからずっとそばにいました。


苦しいのか不安なのかずっと鳴き声を出し続けていました。
ですが、もう声を出す力すら無いのか殆どが掠れ声なんですね。
ただでさえ見ていて辛いのに時々はっきりとした大きな声を出しました。


トイレをさせるために抱きかかえて外に連れて行くと、
降ろそうとした時に、愛犬が降ろさないでくれとしがみついて来ました。
いつもなら抱き上げられるのが嫌いなので降ろせと抵抗しているのにですよ。
考えられない行動なので衝撃を受けました。
降ろしたところ、もはや自力で立ち上がることすらできずへたり込んでしまいました。


自宅に連れ帰りベッドに寝かせるために降ろそうとした所、またしても降ろさないでくれとしがみついて来ました。
多分五感の機能が大幅に低下していて誰かがそばにいることを実感するのは温もりしか無かったのでしょう。


足の震えが酷かったです。
呼び出されたときは後ろ足だけでしたが、下半身全体から前足に伝播していきました。
この頃には目も虚ろで目のすぐそばを触っても瞬きすらしませんでした。
鳴き声を上げる回数も減りました。


17時頃、姉が急いで帰宅していると何度も呼びかけると少し落ち着きました。
相変わらず呼吸が荒く、殆ど動けない状態なのですが、
瞬きをしますし、目線が動いていることも確認できました。


17時45分頃、姉が急いで帰宅。
何とか最期の対面を果たすことが出来ました。
愛犬の気力は凄いです。


晩飯と昨日の日記を済ませてすぐに愛犬の元へ。
また目が虚ろの状態になっていました。
今度は無理でした。
徐々に呼吸が減っていきます。
目に見えて分かるくらい減ったので最期の時が来たと覚悟しました。


最期に10回くらい声を出しました。
そして僅かにしっぽを振りました。
今まで一緒にいてくれたこと、最期を看取ってくれたことをありがとうと言いたかったのでしょう。
最期の言葉、しっかりと受け取りました。


鼓動が止まりました。
2、3分ほど痙攣をしていましたが、それもだんだん小さくなっていきます。
そして、全く動かなくなりました。


ここ1週間殆ど何も食べていなくて、
一昨日からは食べ物だけでなく水すら受け付けなくなりました。
一昨日の昼から夕方くらいまでは殆どずっと寝ていたのですが、
夜中から最期までは多分全く寝ていません。
体が痛かったのでしょうか。
それとも苦しかったのでしょうか。
そんな状態でよく頑張りました。
本当に、よく頑張りました。


安らかに、ゆっくり休んでね。
虹の橋の話みたいに私が逝くまで待っている必要はないけど、
けど、その時は迎えに来てほしいな。


最期の姿が忘れられないので夜伽をすることにしました。
明日葬儀屋に連れて行くことが決まったので愛犬と一緒にいられるのはもう時間がありません。
愛犬に少しでも栄養を付けようと、一口サイズに切られた生ベーコンを買っていたので一緒に食べることにしました。


ベーコンを1つ手に取り、指で温めてからエサ皿に入れてやります。
私は酒を呑みながらベーコンを齧ります。
1かけら毎に交互に食べます。
そして今までの思い出話に花を咲かせました。


生後40日で我が家に連れて来られて、まだ赤ちゃんなのに全く知らない人と生活するのはさぞかし不安だったでしょう。
最初は夜泣きをしていましたからね。
私達との生活に慣れて溶け込むのは時間は掛かりませんでした。


本当に良い犬でしたよ。
絶対に人は噛みませんでした。
芸は「待て」、「お座り」、「伏せ」、「お手」が出来ました。
夕方になると早く散歩に行こうと立った状態でお手をして催促をしてくるんです。
鳴き声で呼んでくることもありました。
リードを見せてやると早く散歩に行こうと飛び上がって、玄関まで走っていって後ろを振り返るんです。
ドアが閉まっていると、玄関側にいるときは手で押して開けようとするんです。
室内にいるときはドアの前に立ち、開けてと振り返るんです。
雷の日には震えて寄り添ってくるんです。
帰ってきたら玄関まで出迎えてくれます。
朝は「お早う」と鳴き声で挨拶をしてくれます。


2時間ほど喋りました。
飲み過ぎでしんどくなったので一緒に寝ました。
密着して寝たのは初めてです。
並んで寝そべったことならあります。
愛犬は座布団の上にいましたが私は絨毯の上です。
枕代わりのクッションが1つで、しかもソファーと愛犬の隙間に体を横に向けて寝ているので肩や腰が痛いです。
でも気にせず、愛犬の首のちょっと下あたりに手を当てて、優しく撫でながら眠くなるのを待ちます。


4時半に吐きそうで目が覚めました。
そこから6時まで延々と嘔吐をしました。
飲み過ぎたですね。
でも飲み過ぎと分かっていても飲むのを止められませんでした。
ヤケ酒ってこんな感じなんでしょうね。


吐き気が治まってからはずっと愛犬のそばにいました。
母親が愛犬の腹と尻尾の毛を1摘みずつ切っていました。
瓶に入れて保存するそうです。


9時半に葬儀屋に向けて出発しました。
スケジュールの都合上火葬は明日になるそうです。
もう愛犬が家に帰ってくることはないのですね。
何回泣いたか分かりませんが、このあまりにも重大な事実を思うとまた涙が溢れました。


葬儀屋で話を伺った所、遺骨は一旦持ち帰れるとのことでした。
気持ちの整理が付いたら納骨するかどうか判断して欲しいとのことです。
私としては愛犬の居場所は私の家だけなのだから納骨したくないですね。


帰宅しました。
息を引き取った愛犬の姿を見るのは辛いですが、家にいないのも辛いです。
寂しくなりましたね、本当に。


クーラーを使っている頻度は私の部屋が最も高いので、
愛犬は暑い時期だと私の部屋の前で寝ていることがあります。
だから部屋を出る時に踏みつけないように足元を見る癖があります。
さっきも何気なく足元を見て、愛犬がいるわけがないと思いまた泣きました。


明日、最後の別れをします。